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米韓同盟の終焉:アメリカの対中抑止と中国寄りのアジア 


2008年6月3日、米軍第8軍(在韓米軍)の司令官交代式に出席する
シャープ新司令官(左)とベル前司令官(右)(写真:Getty Images)


 めんどくさいレポートラッシュの気晴らしにブログ更新。今回は米韓同盟について。

米国が戦時作戦統制権が移譲される2012年ごろ、韓国の米第8軍司令部をハワイに移転することにしたという。今回の措置は、米国が推進してきた海外駐留米軍再編および陸軍再編計画によるものだ。韓国戦争(1950-53)当時とは違い、現在、第8軍は戦闘を含む主任務を傘下の第2師団に移し、‘有名無実な司令部’になった。この第8軍を太平洋陸軍司令部と合わせて指揮体系を減らし、韓半島を含む太平洋全体の作戦指揮を執る‘名実ともに司令部’にするということだ。


第8軍司令部のハワイ移転も、在韓米軍を‘韓半島固定軍’から‘太平洋機動軍’として活用するという米国の意志を表れだ。
引用元:【社説】米第8軍司令部の移転の影響に備えるべき(中央日報 2008/06/06)

 奥山氏のブログにも書かれてあるように、アメリカは東アジアにおいてもオフショア・バランサーになろうとしていようだ。オフショア・バランシングが国家戦略で、そのための軍事戦略が海外駐留米軍再編ということになるのかな。


米陸軍の太平洋・北東アジア陸軍再編の方向(図:中央日報)

 
 奥山氏が紹介していた記事によると、米韓同盟が要らない理由としては次の通りである。

The North retains a nominal military superiority, but its antiquated weapons are no match for South Korea’s arsenal, backed by much-better-trained personnel. Moreover, the South could spend far more on its defense.


Some Americans view South Korea as a key member of an anti-China alliance. But while the ROK might enjoy being protected from Beijing in the extraordinarily unlikely event of Chinese aggression, the South has no interest in joining with an American crusade against the PRC. Indeed, the ROK’s ties with Beijing continue to grow.
The most likely scenario for conflict between the United States and China involves Taiwan. However, the prospect that Seoul will turn itself into a permanent enemy of a likely superpower with a long memory to help defend Taiwan approximates zero.
引用元:Ending the U.S.-Korea Alliance(The National Interest 2008/06/09)

 この部分は岡崎氏が紹介している同じ記者の別の記事でも書かれている。

韓国と北朝鮮の国力は大きく差がつき、今や韓国は自力で自らを守れるようになっている。また米国は、米韓同盟が中国封じ込めの一部となることを望んでいるが、韓国は台湾防衛には協力しそうにない


こうした米韓同盟無用論は、本来、韓国には地政学的に中国に対する抑えとなって欲しいのに、韓国はその役割を引き受けようとしないところから生まれています。
引用元:米韓同盟の将来(世界の論調批評 2008/02/03)

 ただ朝鮮半島においても中台間においても戦争が起こる恐れは減少した、とも述べられている。

North Korea remains a problem state but the threat of war on the Korean peninsula has diminished dramatically; the result of the recent Taiwanese election has moderated fears about potential conflict in the Taiwan Strait.

引用元:Ending the U.S.-Korea Alliance(The National Interest 2008/06/09)

 とはいえ一応中国は抑止しないといけないので、アメリカにとってそれに使えない韓国の価値は低くなっているのだ。

 ライス長官の寄稿文は国家安全保障に対する見解を示したもので、日本、オーストラリアを同盟国と表現し、韓国をパートナーと形容したことは、米国で変化しつつあるアジア太平洋地域の安全保障戦略概念の一端を垣間見せるものだ。米国では日本・オーストラリアとは異なり、韓国に対しては「パートナー」という表現を使うのが一般的となってきている。

 米国はアジア太平洋地域で日本、オーストラリアと三角同盟を形成することに重点を置き、韓国の戦略的価値は低下し続けている

引用元:ライス国務長官「日豪は同盟国、韓国はパートナー」(朝鮮日報 2008/06/10)

 でもアメリカが重視しているオーストラリアも韓国と同様、現在アジア諸国がビビるほど経済的にも政治的にも中国と関係を強めている。しかも福田政権下の日本だって中国にかなり接近している。

But as economic and political ties between Canberra and Beijing strengthen on the back of the mining boom, alarm bells are ringing across other parts of Asia. India and Japan, in particular, feel that the Australians are paying far too much attention to China.


An Australian announcement earlier this month that it was unilaterally abolishing a quadrilateral security dialogue with the United States, India, and Japan, went down badly in New Delhi and Tokyo.
引用元:Tighter Australia-China ties worry Asian neighbors(The Christian Science Monitor 2008/06/07)

 会談では、ラッド首相が「中国も含めたアジア主要国が幅広い問題を議論できる共同体を目指そう」と提案し、福田康夫首相も「中国が建設的に関与していくことが重要だ」と応じた。

 新共同体構想はラッド首相の提案で、20年までに日米豪中印などで政治、経済、安全保障などで幅広く協力する枠組みを作ろうというもの。

 安倍前政権で打ち出した日米豪3カ国の連携強化は、中国政府から「中国包囲網」と受け止められた。福田首相と、中国語に精通した外交官出身のラッド首相の登場で、両国の対中外交は路線が変わりつつある。今回の首脳会談は「中国包囲網」と見られた路線の軌道修正と言える。

引用元:日豪首脳会談:「中国包囲網」脱却 捕鯨問題は棚上げ(毎日新聞 2008/06/12)

 あと意外なことに、「近攻遠交」という対外政策があるように普通隣国とは仲が悪いものなのに、韓国の国民もオーストラリアの国民も中国よりアメリカを危険視しているということだ。

But it is hard to find a resident of the ROK enthused about confronting the PRC. Indeed, more young people fear the U.S. than either China or the DPRK.

引用元:Ending the U.S.-Korea Alliance(The National Interest 2008/06/09)

A 2005 survey by the nonpartisan Lowy Institute found that, remarkably, Australians regarded the US as a greater threat than China. The survey of 1,000 people found that only 35 percent of people were concerned about China compared with 57 percent who worried about US foreign policy, especially in Iraq.

Another startling finding was that a majority was strongly opposed to siding with the US in any conflict over Taiwan.

引用元:Tighter Australia-China ties worry Asian neighbors(The Christian Science Monitor 2008/06/07)

 オフショア・バランシング戦略はそれ自体はいい戦略だけど、アジア全体が中国寄りになってきている(?)今、中国を押さえ込もうというアメリカの対中戦略が果たして上手くいくのかどうか・・・疑わずにはいられない。
[ 2008/06/18 21:50 ] アメリカ | TB(0) | CM(6)

日本としてはバックパッシングされる可能性が。ひょっとしたら福田氏はそれを見据えて親中的な行動をとっているのかもしれませんね。

[ 2008/06/19 15:53 ] [ 編集 ]

アメリカとしては当然それを狙っているでしょうね。

福田は中国にバンドワゴンする気なのかな(笑)
[ 2008/06/21 16:12 ] [ 編集 ]

日本は昔からバンドワゴンできた感じですからねぇ・・。

感情的には嫌なんですが、現在の日本の状況を見てるとある意味仕方ないといいますか、ベストではないけれどベターな気が。

情勢にあわせてのらりくらりとしつつ、その間できるだけひっそりこっそり自国を守れるように防衛に力いれてくれると最高なんですが。
無理ですかね・・  
クラスター破棄きまっちゃったし・・
[ 2008/06/22 00:09 ] [ 編集 ]

自分も中国にバンドワゴンするのはちょっと嫌ですね~w

>情勢にあわせてのらりくらりとしつつ、その間できるだけひっそりこっそり自国を守れるように防衛に力いれてくれると最高なんですが

確かにそれがベストなんしょうけど、それは難しいでしょうね^^;
[ 2008/06/22 21:24 ] [ 編集 ]

米韓の関係はソ連と中国という共産圏の脅威の時代の名残であって、現在アメリカの関心事は圧倒的に中東でしょう。

ただし韓国が中国寄りかといえば、先日の五輪聖火リレーの様子など見ていると、韓国の民衆の反中感情はどうも日本より大きいように見えるし、また韓国は強気な主張をする割には最終的にはかなりの事大主義なので中国とぶつかる事は避けるだろうし。

ただ江沢民から胡錦濤に完全に交代した辺りの変化も影響しているのではと思いますが。

ただし歴史的に見て米中のどちらが総合的に信頼出来るかという辺りが、フェアに見られていないという感情的な面は日本にも存在しますね。
[ 2008/06/29 16:43 ] [ 編集 ]

韓国が事大主義なのは地理的・国力的に仕方ないのかもしれませんね^^;

ちなみに韓国が中国を嫌っている以上に中国は韓国を嫌っている、というのもどこかで見かけた気がしますw

米中どちらに付くべきか、というのは今までは完全にアメリカでしたが、この先もずっとそうだとは必ずしも言えませんよね。「永遠の同盟も、永遠の敵も存在しない」と言われるように。
[ 2008/07/01 22:44 ] [ 編集 ]

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